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修行中に学んだこと⑤ - 站桩

このシリーズを書き始めた時には、自分はどれだけのものを学んできたんだろう、と半信半疑なところもありました。改めて、学んできたものを羅列してみると、意外とあるものです。地道に積み上げてきたものは無駄ではなかった気がします。


站桩(zhàn zhuāng / ジャン・ヂュワン)も学んだことの一つです。日本で太極拳を習っていた時には、「タントウコウ」と呼ばれていました。これから日本で教えるようになった時、中国語の名前をどう読むかはまだ考えていますが、基本的には、中国語の発音をカタカナに直す方向で行こうと思っています。太極拳を始めてやる人にとっては、「タントウコウ」と呼ぼうが、「ジャン・ヂュワン」と呼ぼうが大した差はないと思います。うちの教室の場合、シンガポールの教室との交流の可能性を考慮しておく必要があるので、少しでも中国語の音に近い方が会話が楽ではないかと思っています。


さて、站桩ですが、足を肩幅に開いた状態で、スクワットを行い、昨日の七星勢と同じように上半身をまっすぐにするのが基本になります。手のひらを自分の方に向けて、腕を胸の高さまであげます。


七星勢と同じで他所の教室ではあまり見たことがないのですが、私が習ったのは、肩幅に開いた足の爪先を斜め外に向けるのではなく、斜め内側に向けます。その状態で、できるだけ長くじっとして、姿勢を治していきます。


中腰でじっとしているだけなので、結構足にきます。これを習い始めた当初は、その目的は、正しい方法などをあまり説明されることなく、見よう見まねでやっていたので、正直、足腰の鍛錬ぐらいにしか思っていませんでした。


繰り返しやっていく中で、自分でもこの練習の大切さがわかってきました。まずは、「七星勢」と同じで強い足腰を作る基本になります。そして、気持ちを落ち着けて、丹田に意識を持っていくことで、心を落ち着ける瞑想のような効果もあります。実際、私がいるシンガポールの学校では、Standing Meditationとも呼んでいました。しっかり後ろに体重をかけて、上半身をまっすぐにすることで、姿勢を正しくする効果も期待できます。どれも太極拳を行う上で必要になる基本的な内容です。


今私が読んでいる本によると、気を丹田に沈め、足を地面にしっかりと埋め込むように立つために必要な練習だと書いてありました。やり慣れてくるとなるほど、その通りだなぁ、って思います。


うちのやり方で、爪先を内側に向けて「站桩」を行っていると、体の歪みに気づくこともできるのではないかって思っています。腰が左右どちらかに回転することで、体に捩れが生まれている人って結構多いと思います。私もその一人です。まだ仮設の段階を出ていませんが、腰の捩れの原因の一つは、膝及び脛が捻じれているからではないかと疑っています。爪先をうちに入れて、足の形を逆八の字にしてあげると、足の捩れが矯正されて、腰が正しい向きになるようです。


最後のは、色々と試行錯誤でやっているうちに自分で感じたことで、師匠とも確認はしていません。体の中で感じることなので、同じ問題を持っている人でないと話してもなかなか通じたいと思っています。


習ってきた内容からさらに派生して学べることができるようになったのは大きな進歩だと感じます。それが正しい方向に向かっているかどうかは、まだまだ検証の必要がありますが、まだまだ色々と楽しめそうな予感です。



 

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