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大森曹玄著「参禅入門」

執筆者の写真: Mitch SatoMitch Sato

体調が整わないと、なかなか読書にも集中できないものだと改めて感じました。体調が悪くて太極拳の練習が思うように出来ないなら読書でもすれば良い、と思っていたのですが、なかなかそうはいきませんでした。膝の痛みだけならばできなくはなかったのですが、胃の調子が悪くなってからは、じっと座っているのが辛く感じました。結果、ここしばらく、読書に十分な時間を割くことができませんでした。


大森曹玄という方は、剣、禅、書に通じている方だそうです。剣道をやり続けた後、「身体が小さいものですから、それをカバーするには精神力で他に優れなければ、とても剣の道で体格の大きなものと立ち会うことはできない、とむしろある意味では戦うことの恐怖から、その恐怖を乗り越えようとして禅の道に入った」と考えられて、禅をやられるようになったそうです。



今、太極拳を少しでもきちんとできるようになろうとしている私にとって、方向性が似ている感じがしています。来年には太極拳を教える立場になろうとしている今、色々な不安が湧いていきます。自分の太極拳は、何を拠り所にしたら良いのか、と迷うこともあります。そういった心の不安や迷いを払拭したくて、禅の本をこれまでも色々と読んできました。太極拳の根底には、禅と似たような考え方があるのではないか、と考え、その答えを探し続けています。


そういった私にとって、武術を極め、禅を極めた方の、「修道の記録」としてのこの本は非常に参考になり、禅を本当に学んでみたいという思いを強くさせました。


特に、第三章の「どうして坐ればよいか」は、太極拳で套路をやる上でも気にすべきことが色々と書いてありました。太極拳の本にも、「調身、調息、調心」を心がけなければいけない、っていう話が書いてありますが、それと全く同じことが書いてありました。調息については、この間読んだ「太极拳行功心解详解」という本と同じ説明が書いてあり、禅と太極拳の結びつきを改めて感じさせられました。


私自身の太極拳の目標は、武術として極め切るというよりも、もっと精神面を重視したものにしていきたいと思っているので、これからも禅に関する本をもっと読み、立禅、站桩功などをやることでどうやって心を安定させていくかを実践していきたいと思っています。


この本は、もう一度、きちんとノートを取りながら、しっかりと読んでみたいと思います。






これからもいろいろな話題を紹介していきます。

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