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学びとるための工夫

個人レッスンを教えていて、套路を覚えるために色々な工夫をしています。


習ったことを覚える、体に覚えこませるためには、レッスンの後の反復練習は必須です。普通の人は、英単語を100個覚えても、1日後には74個を忘れてしまうそうです。

太極拳でももちろん例外ではありません。一度に10個のことを教えたとして、翌日には半分以上のことを忘れてしまうわけです。なんとか覚えようとする人は、それを防ぐために色々な工夫をします。


最も、「覚えられないー、覚えられないー」と愚痴とも文句ともつかないことを言い続ける人もたくさんいます。


結構な金額を払って個人レッスンを受けている人は、流石にそういう人は少ないです。


工夫は色々とあります。


ある生徒さんは、家に帰ったら、すぐに覚えていることをノートに書き出しています。彼女のノートを見せてもらいましがた、私が教えたことがかなりきちんとまとまっていました。私がもし太極拳の教科書を書く機会があれば、最初の原稿として使いたいぐらいでした。套路の修正を何度か加えているので、書いてある内容もしっかりしていました。


別の生徒さんは、その場で携帯にメモを打ち込んでいます。家に帰るとそのメモを見ながら練習をするそうなのですが、多くの場合、メモが不十分で、次のレッスンの時に、いくつか質問が飛んできます。


方法としては、前者の方が良さそうです。後者は、その場で言ったことを書き出せるということで、書き漏れはなさそうに感じるかもしれません。でも、書くことに夢中になってしまって、その場で頭の中に叩き込もうとする感じが薄くなります。メモにとっているから、今覚えなくてもいいや、って感じです。それと、レッスン中に私の話を聞いている時間が多くなり、練習時間が減ってしまいます。


前者は、その場でできる限り覚えようとします。同時に体にも覚えこませようとします。


以前は、うちの学校もレッスンをビデオで撮ることを許していた時期がありました。私も師匠の説明をビデオ撮影していたことがあるのですが、ビデオを回していたレッスンは、その内容をほとんど覚えていませんでした。ビデオを撮ったということで、安心してしまうのでしょう。そして、現実的には、撮ったビデオをきちんと見返すことはあまりありませんでした。


その場で話を聞くのと、ビデオを見るのとでは、真剣さも違うでしょう。


人間の記憶は、環境に依存している部分がかなりあるそうです。太極拳の場合には、この動きの時には、鏡がこの向きに見えた、とか、何色の壁が見えたとか、いう感じです。よく生徒さんにお願いしているのですが、この環境依存の記憶を改善するために、家に帰ったら、まず一度だけでも良いから、習ったことを復習して欲しいです。別の環境で、習った動きをやってみることで、記憶力はかなり上がるようです。


ただ、覚えることに真剣になりすぎると、動きが固くなることもあるので、習い始めた頃は、とにかくできる人の動きについていく、ことを主眼に練習をすることをお勧めしています。覚えるのは、動きに慣れてから、正確にするのは、動きを覚えてから、というのが私の進め方です。






 

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呉式太極拳教室「太極の小径」では、2024年4月からの生徒さんを募集しています。詳しくはこちらからご覧ください。



 

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