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練習と本番

昔からいろいろなスポーツをやってきました。野球だったり、ラグビーだったり、自転車や、ランニング、水泳をやっていた時期もありました。何をやっているときでも通して言えるのは、練習は好きだけど本番である試合はどうしても好きになれないということ。うちの奥さんなんかは、私は理解できませんが、全く逆のことを言います。練習は嫌い、試合は楽しいと。


練習をしてひたすら上を目指してくというプロセスは好きなのですが、本番になるとどうしても緊張してしまい、なんだかうまくいかない。結果本番なんかやりたくなくなる、という悪循環をずっと繰り返してきました。


今やっている太極拳は、幸い本番としての試合はありません。伝統式で、学校としての大会もないし、自分も大会に出て自分を試そうとは思っていないからです。あえて言えば師匠と向き合うときが本番なのかもしれないけど、それは慣れました。しょっちゅうやってますしね。


今思うと学生の時の試験もそんな感じでした。ずいぶん前から試験の準備を始めて、いろいろなことを勉強して、試験本番にたどり着くころには疲れてしまってもうやる気がなくなっていました。


太極拳でも試合を目標にされて頑張られている方がたくさんいることをTwitter等で知りました。自分にはまねができないことです。すごいな、って正直思います。


私は、結果を目の前に出されるのが嫌なのかもしれないですね。もしうまくできなかったらどうしよう、いい成績でなかったらどうしよう、面目が保てない、なんてことを考えているのかもしれません。


そんな私にも昨日久しぶりに試験の本番が訪れました。ブログにも書いた通り、ファーストエイドの資格更新のための試験です。2年に一度あります。最初の講習も含めると、同じ話を聞くのは三度目なのでさすがに内容は覚えているものです。でも、やっぱり試験を受けるのは嫌でした。


でも、昔と比べるとちょっとした変化も感じることができました。以前は、少しでもいい成績をとりたい、できれば満点を目指したい、と望む傾向がありました。今回は、もう少し肩の力が抜けていたように思います。合格さえすれば成績なんてどうでもいいじゃないか、と思えていました。このテストは万が一合格ラインに達しなくても三回まで追試が同日に受けられます。しかもテストの内容が変わるわけではないので、三回も繰り返せば普通は合格できるわけです。なので、前日にがっつり勉強することもしませんでした。


より良い成績をとりたい、他の人よりもいい成績をとりたい、というのは「欲」なのかもしれないですね。「欲」が自分の心を縛っていたのかもしれません。それがなくなった今、ずいぶん楽に試験に臨むことができました。「欲」がなくなったからと言って、手を抜いたわけではないです。最低限必要なことはやったつもりです。結果もきちんとついてきましたし。


禅の本を読んでいたら、悟りを求めて坐禅をしてはいけない、なにかの「ために」何かをするという態度を捨てなければいけない、ということが書いてありました。


卑近な例ですが、奥さんを喜ばせようとおもって掃除をしたとします。自分としてはかなり頑張って、部屋がとてもきれいになれば自分もいい気分になります。でも、その後に、喜ばせようと思った奥さんが大して喜んでくれなかったら、うれしい気持ちが吹っ飛ぶだけでなく、かえって腹を立てる結果になったりします。


試験の「ために」やる、という心を捨てて、目の前にやることがあるから純粋にやるっていう態度で臨めるようになると、どんなことでも楽しめるのかもしれません。


出会わないで済むことを祈りますが、万が一ファーストエイダーとしての本番である、怪我をしている人と出くわした時には、何も考えず素直に身体が動かせるように少しずつでも心を鍛えていきたいです。 怪我人をただ助けたいから行動を起こすのであって、うまく助けようとか、後で誰かに褒めてもらおう、っていう思いを少しずつ後ろに置いていけるようになりたいです。



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