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執筆者の写真Mitch Sato

音楽なし套路と動きの速度

教室の帰りにちょうど生徒さんとバスに乗り合わせて色々と話をしました。最近はYouTubeで色々な人が太極拳理論の話を上げているのでよく見ているといっていました。太極拳は本当は朝やった方が良いとか、站椿功は気を練り上げるのに良いとか。色々と情報を仕入れて、うちの流派ではどうなの?って師匠に聞けるのは良いなぁ、って思いました。ただYouTubeを眺めて過信しているだけだと、問題は起きそうですけど。


朝練をやっているかっていう話も出てきました。套路をやるときに音楽を使うのかって聞かれたので、使いますよ、とお答えしました。どうやらどこかで音楽を使わない方が良いという話を仕入れてきたみたいです。「音楽がないと動きが速くなりますよね」って言われたので、あれ?と思いました。


昨日のブログでも書きましたが、自分の動きに十分に意識を配ることができないと速度が速くなるっていうのがこんなところにも出るんですね。


うちの教室では、套路をやるとき、音楽と先代の師匠のインストラクションに従ってやります。教室では何もなしでやるとみんなバラバラになりすぎて練習にならないのでこうしています。ある程度できるようになったら、自主練では音楽なしでやってみることをお勧めしています。


生徒さんの套路をあらためて観察してみたら、音楽に合わせるために、動きを止めて待っている時間が結構あることに気がつきました。なので、音楽がなくなった瞬間に、どれだけ待っていいかわからず、動きがどんどん先にいってしまうわけです。


私の場合は、音楽がないと、通常40分で終わる套路が1時間以上になってしまいます。音楽があるときは、本来チェックしたい項目を全て行う時間がないため、思いついたものだけを確認して、音楽に合わせて進めていきます。音楽を待つのではなく、音楽に追われている感じです。


音楽なしの時には、確認したいことをできるだけ多く確認しながら進めていくので、当然時間がかかるわけです。体重がしっかり軸足に乗っているか、膝が不必要に動いていないか、両肩は平行になっているか、などなどキリがありません。


使う意識の多さで精神的にも疲れますが、時間も長くなり、そして安定感を保つためにより深く座るようになるため、肉体的にも疲れます。終わると心身ともにぐったりって感じです。それ以上もう何もやりたくないって感じです。


音楽なしの套路は、本来もっとやらなければいけない練習なのですが、この練習をやる時にはかなり気合を入れて始めないと最後まで集中力が持ちません。音楽がなっていないので、いつでもやめていいような誘惑がある気がしてしまいます。初めだけしっかりやって、後半はいい加減になってしまうというもの嫌ですし。


どれだけ時間がかかるかわからない音楽なし套路の練習は、時間に追われていると当然できません。なのでできる曜日が限られてしまう、ということもあります。


こうしてブログに書いたことで、この練習をもっとやろうというプレッシャーを自分にかけています。この練習を頻繁に行えるように、皆様からの後押し、コメントにて期待しております(他力本願ではいけませんね、すみません)。




これからもいろいろな話題を紹介していきます。

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