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最も好きな老子の言葉

老子を毎日1章読むようにしています。サラサラとページをめくるよりは、一つの章を決めてじっくり読む方が内容をより深く吟味できるのではないかという思って、一生だけにしています。繰り返し読まないと内容を十分に理解できない自分の能力の限界も理由の一つです。


言葉で表せないが、とりあえず「道」と呼ぶ様にした、と言われる「道」を、言葉で定義しようとするアプローチは間違っていることに随分前に気づきました。大学で法律を学んでいたので、何かにつけ、「定義」をしようとする癖がありました。今は、もう少しのんびりと構えることができる様になりました。


ちょうど昨日読んだのは、24章です。この章、昔の自分を顧みて、昔の自分に戻らない様にするための戒めになっている章です。81章ある老子の中で私が一番好きな章です。


企者不立,跨者不行。自见者不明,自是者不彰,自伐者无功,自矜者不长。

其在道也,曰余食赘行,物或恶之。故有道者不处。


背伸びをしている人は長いこと立っていることはできない。

大股で歩く人は、長い距離を歩いていくことはできない。

自分が見識があると思っている人は、物事を明らかにすることはできない。

自分が正しいと思っている人は、是非を彰かにすることはできない。

自分のやったことを誇る人は、功績がなくなってしまう。

自分の知識を誇る人は、長続きしない。



学生時代、会社勤めをしていた頃の私は、常に背伸びをしていました。大股で歩いていました。頑張りさえすればなんでもできると思い上がっていました。必死になって努力を続けてやり切ったこともあったけど、背伸びをしている状態は長続きしなかったです。正直苦しかったです。


自分は正しい判断ができる、と思い上がりが、周りの人との軋轢を生みました。理論的に破綻していなければそれは正しいと思い込んでいました。今思うとほんとうに狭い了見です。


第二の人生として、太極拳教室を始めるにあたって、同じ過ちを繰り返さないように、この章は座右の銘にしていきます。


今はもう少しのんびりと構えることができる様になりました。太極拳を始めたばかりの頃は、昔の癖が抜けず、人より上手くなりたい、人より上手くなったことを示したい、と背伸びをしていました。いつの頃からか、人と比べることを止められる様になりました。


自分の身の丈に合った教室にしていきたいと思っています。謙虚に、謙虚にやっていきたいです。まさに教室のロゴが示すように。



これからもいろいろな話題を紹介していきます。

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