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心肺蘇生とリラックス

この間受けたファーストエイドの試験の時の話です。


試験科目の一つにCPR(心肺蘇生)の実技があります。写真のように、マネキンの胸を両手で押すことで行います。結構いろいろな要求があります。


まずは押す深さ。4から6センチの深さで押し込みます。それより浅くても深くてもだめだです。


押した後は、一度全く押していない状況に戻します。つまり手が胸に触れているだけの状態に戻します。この時に胸から手が離れてはいけません。押しているときもそうでないときも、胸から手が離れないようにします。


押している最中に押している手の位置が動いてはいけません。疲れてくると、前後左右にずれてしまうことが結構あります。


そして、1分間に100から120回押すようにします。これより早くても遅くてもいけません。


マネキンの胸にはセンサーが付いていて、これらのがうまくできているかをチェックしてくれます。センサーはパソコンにつながれていて、テストを受けている人がどのな感じで押せているのかを表示してくれます。


試験では2分間続けてこの要求を満たせるかどうかを試されます。


他の人がやっているのをみて、なんだか太極拳とにているな、と感じたところがいくつかありました。


まず、肘や肩を上下させることで押したり引いたりしている人は、一定のペースで押すことがほぼできていませんでした。押すスピードもバラバラになりがちでしたが、何よりも押す深さを調整することが難しそうでした。太極拳でも肘や肩が動いてしまう、特に上に上がってしまうと相手に対して効率的に力を伝えることができないです。


試験の前に、試験官が肘を曲げないようにとアドバイスしてくれます。肘を曲げないようにしようと肘に力が入ってしまうと、身体全体を使って押し込む動作をやることになります。これもペースや押す深さを調整するのは難しいのですが、何よりも疲れます。このやり方で2分間やり続けた人は、かなり息が上がっていました。仰向けにひっくりかえってしまった人もいたぐらいです。リラックスをすることはやはり大切です。


うまく力を抜いて、体重を使いながら、でも身体を上下させるのではなく、肩甲骨周りの筋肉をうまく使って押すとペースを一定にするのも楽ですし、深さも簡単にコントロールできます。テストは膝立ちで行うのですが、下半身を安定させることはもちろん重要です。なんだか太極拳で目の前にいる相手を押す動作に似ていませんか?


疲れてくると、どうしても押し方が浅くなってきてしまう人がいました。試験官がもう少し深く押すようにと注意をすると、深く押すのではなく、押すスピードが速くなってしまっていました。力が抜けていないことと、心理的に焦ってしまっていることが原因だったと思います。


幸い、私は、リラックスすることのトレーニングをずっと受け続けているので、特に問題なく、クリア、のはずでした。最初のトライで最後まで全く問題なく押し続けたのですが、最後に落とし穴がありました。試験官がやめていいよ、といった瞬間にマネキンの胸の上で手を横に滑らせてしまいました。これをセンサーが手の位置がずれたと判断したため、不合格となりました。続けて受けた再試験は、さらに落ち着いてできたため、ほぼ満点で通過することができました。


太極拳はただ身体を動かすだけでなく、身体をどう使うべきかを教えてくれるものだと改めて感じました。




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