先日、シンガポールで教えていた生徒さんに、東京での学校の名前を何にしたのか聞かれました。「太極の小径」(英語では、Road to Taichi)だよ、と話したら、武術の学校ではなく、詩的な名前だって言われました。
自分の狙いと合致したコメントだったので、なんだか嬉しかったです。
自分が学んできた学校から独立する時って、名前はどうするのでしょう?同じ名前で、XX分校みたいな感じで場所を表すことはよくありそうです。私も初めはその線で行こうかな、って思っていた時期がありました。シンガポールの学校の名前は、敬武学院(英語名:Jing Wushu Achademy)というのですが、このまま名前を使って、「敬武学院東京校」を最初の候補として考えました。中国語で発音するとJing Wuと発音するのですが、日本人に普通に読ませると、おそらく「ケイブ・ガクイン」ってことになって、本来の音と一致しなくなります。無理やり「ジンウ・ガクイン」って読みにしたら、なかなか馴染んでもらえないのではないか思います。
自分の出身校や師匠の名前から一文字もらって名前をつけるというのもあると思います。「敬」っていう感じ、日本語では馴染みのある漢字ではありますが、この字を使ったいい感じの名前は、自分の頭では思いつきませんでした。
「敬武学院」という名前は、武術を敬うというぐらいですから、武術を教えることが全面に押し出された名前です。でも、10年間の修行の中で、本当に武術を習っている、実際に武術として応用が効くように教えられたことは、それほど多くはないと思っています。やり方は学んでも、実際にスパーリングのような形で動く相手に技をかける練習はほとんどしたことがありません。名前と自分が習っていることのギャップを感じていました(だからと言って、自分の習ってきてことの価値が下がるというわけではありません)。
このブログでも何度か書きましたが、太極拳の先に目指す自分の目標は、精神修養とその先にあるであろう「悟り」です。陰と陽が完全に調和した太極のような身体と心の状態を目指していきたいと思っています。そんな状態である「太極」は簡単には辿り着けないもの、それを地道に目指す細いけれどもまっすぐな道、を実現することを考えながら、「太極の小径」っていう名前にしました。名は体を表す、です。
シンガポールの学校をそのまま引き継いでいたら、こんな大きな変更は許されなかったと思いますが、独立する身なので、妥協しませんでした。
套路の向上は、引き続き測り続けますし、それぞれの動きをどんなふうに使えるのかも、套路を行う際により意念が用いられているようにするためにには教え続けていきたいと思います。自分の修行の中心は、套路を動禅として、とらえ、立禅や坐禅を合わせた、精神上の鍛錬に比重が移っていく予定です。そのために、シンガポールの学校ではあまり行われてこなかった気功もやっていきたいと思っています。
独立を機に、自分の太極拳の方向が大きく変わっていき、自分がさらに成長できる機会が与えられるのは、嬉しいことです。
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