シンガポールでの修行生活も残すところ30日。2015年7月に当地に辿り着いてから8年半、ありきたりですが、長いようで短かったです。
いろいろなことを学び、できるようになったこともたくさんあります。まだ自信を持ってできるとは言えないこともあります。シンガポールを離れるからと言って、修行が終わるわけではありません。これからは自分自身で自分の問題、課題を見つけ出し、少しでも前に進んでいく必要があります。
学び切ったとは決して言えませんが、少なくともこれから自分で修行を進めるための基礎はできたのではないかと思っています。実現するかどうかはわかりませんが、年に何度かは、師匠を訪問して、稽古をつけてもらうつもりではいますので、完全に独立、っていうわけではまだありません。
残り日数が少なくなってきた中、シンガポールでの修行中に学んだこと、できるようになったことをご紹介したいと思います。
初回である今回は、呉式太極拳の108式套路です。これが今回の修行の中で一番の収穫だと考えています。
108式套路は、今まで通ってきたシンガポールの学校で教える主要な内容です。これができなければ他のことには進まないのが原則でした(最近は、その原則がかなり歪められてきましたが)。私が今後教える時にも、これがいろいろなことの基礎になります。
108っていう数字は何かというと、動作の数が108個あるということです。リラックスした状態で立ち、そこから腕を上げる動作を始めてから、約40分様々な動作を繰り返していきます。108個異なる動作があるわけではなく、独立した動作は37です。繰り返しの動作の中にも、若干の変化があるので、37個を学べば終わり、というわけではなく、教えるときの意識としては、やはり108個の動作を教えるつもりになります。
一通りの動作を学ぶのに約1年かかりました。その頃の自分のビデオ、あったらみてみたいです。どのくらい酷かったか、想像に難くありません。いろいろなところに無駄な力が入り、無駄な動きもたくさんあったはずです。動きもロボットみたいな直線的な動きだったでしょう。
そこから、個人レッスンで一つ一つの動きの修正を受け続けました。一つ目の動作から始まって、108個目の動作までを一通り直してます。これを9回続けました。3巡目ぐらいまでは全体的な動きを正確にする修正だったので、一つ一つにかける時間もそれほど長くなく、半年で一回りするぐらいでした。
それ以降は、修正の内容がより複雑になり、リラックスをすること、動く時に意識する場所、攻撃のターゲットはどこなのか、ターゲットを攻撃するためにはて足をどう動かしたら良いのか、姿勢の歪んできるところがないか、等々、かなり多岐にわたるようになりました。当然時間もより長くかかり、一通りの修正を受けるのに1年近くかかりました。
まだまだ完全とは言えませんが、108式套路に関しては、師匠が先代から受けたのと同じ回数だけの修正は受けることができました。
練習もよくやったと思います。コロナ禍を通じて時間があったからということもありますが、この套路を5000回以上やりました。やっていく中で気づいたこともたくさんあります。
これから自分が教える内容の主たるもの、といういう意味だけではなく、自分自身の健康維持のために続ける運動としても、これを学ぶことができたのは、自分の人生にとって大きな資産になったと確信しています。
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