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二畳庵主人著「漢文法入門」

この本、書名のとおり、漢文法の基本を説明するための本です。副題として「本当にわかる漢文入門」とついています。「本当にわかる・・・」と銘打った本で、本当にわかったことはほとんどないと思うのですが、この本は、期待を裏切りませんでした。



元々は50年も前に書かれた本だそうです。説明している対象が、古典だからでしょうか、古臭い感じは全然しませんでした。20年も絶版になっていて、たまたま私が漢文に改めて興味を持ったタイミングで復活したようです。


全体が講義調のため、読みやすいです。漢文の素養のない方でも問題なく読み進められるのではないかと思います。ただ、軽い口調で話を進めていくため、私の場合は、しっかりと腰を落ち着けて読む、ということができませんでした。内容をなんとなくしか覚えていません。どんな文字の説明が書いてあったかは覚えていますが、具体的な内容までは記憶できていません。


普段なら、もう一度しっかりと腰を落ち着けてこの本と格闘してみようと思うのですが、今回は辞書として活用する方法で行きたいと思います。600ページもある大作なので、すべての内容を理解するのは、漢文の専門家を目指すのでもなければあまり意味がありません。これからは、実際の太極拳理論の文書と格闘しながら、この本に書いてあったと覚えている内容に遭遇した時に、この本の該当ページを読む予定です。


例えば、太極拳理論というとまず最初に出てくるであろう 王宗岳の「太極拳論」の冒頭はこう始まります。「太極者、無極而生。動静之機、陰陽之母也」


これを理解するためには三つの要素の知識が必要だと考えます。一つ目は、太極拳固有の術語をしっかり理解すること。太極、無極、動静、陰陽がそれにあたります。これらに関しては、太極拳理論を読む前提として、自分なりの考えをしっかり持ち、新しく出会った内容によって自分の考えを柔軟に変更していく、といった態度が必要になります。銭育才の「太極拳理論の要諦」を読むのもいいでしょうし、さまざまな古典、例えば、老子の道徳経や易経、黄帝内経なんかがそれにあたると思います。


二つ目は、一般的に用いられる中国語の単語の知識、ここでは、機や母です。これらは辞書を引けば意味を確認することができます。


最後の一つは、文の構造を理解するために文字、者、而、之、也です。これらの文字の知識を深めるために、今回読んだ「漢文法入門」は役に立ちます。こういった文字に出会う度に、この本をもう一度広げるとともに、実際に使われていた例として蓄積をしていこうと思っています。


こういった三つの情報を積み重ねていった結果として、私なりの書き下し分、そして訳文を作っていつか発表できる日が来ることを夢見ています。


この本の最初の方に「基礎の意味」という章があります。初歩的な知識と基礎的な知識は違うという話をしています。「魚釣りは、フナ釣りに始まって、フナ釣りに終わる」そうです。フナ釣りを始めるために最低限必要な知識が「初歩的な知識」。基礎というのは、初歩的な知識に対して、それを題材として、それの持っている「本質」を根本的に反省するということだそうです。


私の太極拳理論に対する姿勢も、表面的な知識にとどまることなく、しっかり「本質」をつかめるような努力にしていきます。いつかこのブログで研究成果を発表できるようになりたいと思います。



これからもいろいろな話題を紹介していきます。

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