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執筆者の写真Mitch Sato

「易の話」(2) ー 全体の構成



思想の書の側面に触れる前に、易経を読むにあたって易の設立までを紹介したのが第三章です。この章も知識としては面白いですが、太極拳にはそれほどつながらないと思います。時間があったら読む、という程度でよいと思います。


ちなみに、易経を実際に読んでみたいという方のために、易経の構成を簡単に説明します。説明は、下記の本の目次に従っています。


​周易上経・下経

64ある「卦」の内容を一つ一つ説明します

繫辞上伝・下伝

易学概論ともいうべきもので、占いの方法から哲学的な内容まで幅広く記載されている

説卦伝

64ある「卦」の元となる八卦の内容を列挙したものです

序卦伝

64ある「卦」の順序を説明したものです。

雑卦伝

周易とは違う順序で64ある「卦」を簡単に説明したものです。関係のある二つの「卦」を組み合わせて反対の意味を生かして説明するところに特色があります。

太極拳のために易経を読みたい人は、とりあえず初めの二つつまり、周易と繋辞から読み始めればよいと思います。私は周易を中心に読んでいたのですが、それだとどんな卦があって、それぞれがどんな意味なのかは徐々に分かってくるのですが、それが太極や、陰陽とどんなふうに結び付くのかがなかなかわかりません。ちなみに、周易の中では「陰陽」という単語はほとんど用いられていません。その代わり剛と柔が用いられます。剛が陽、柔が陰の代わりです。


後半は、内容ががらりと変わって、思想の書としての側面、そしてそれらと中国人の考え方とのかかわりが書かれています。


4.思想の書としての易

5.易と中国人の考え方


次回は第四章の中身を説明していきます。


(続く)




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