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鼻呼吸と口呼吸

太極拳は何か特別な呼吸法があると思っている方が多いのか、習い始めたばかりの方がよく「呼吸はどうしたら良いのか」と質問されます。



足腰の基盤を作り、動きを覚えるだけでもかなりの作業になるので、初めのうちは呼吸については多くを教えません。うちの師匠は、「鼻で呼吸をしなさい」っていうだけです。一通り動きを覚えて、身体をリラックスさせることを学ぶ段になったら、呼吸についても色々と語ることができますが、初めのうちはこれで十分です。


なぜ鼻で呼吸をしたほうが良いのでしょうか。


齋藤孝氏の「呼吸入門」にヒントが書かれていました。


最近は口で呼吸する人が増えていますが、呼吸は正しくは、鼻でするものです。


鼻と口の大きな違いは、鼻毛のようなフィルターが存在するかしないかです。鼻毛があるおかげで、鼻から空気を入れた場合には、埃や塵が体内に入るのを押さえたり、外部の気温と自分の体温との温度差がある時に、温度の調整をしたりすることができます。鼻からの方が綺麗な空気を入れることができるってことですね。


口で呼吸をすると、喉の奥の扁桃器官に直接外気が当たるため、ここが乾燥して免疫力が落ちるそうです。扁桃には身体を守る白血球を作り出す器官があります。ここが乾燥してしまうと、バクテリアにより白血球と細菌・ウィルスが共存してしまい、免疫力低下につながります。


口の中の乾燥が唾液の減少につながり、それが歯周病や虫歯につながることもありそうです。また細菌が増えることで、口臭にもつながります。


さらに、口で呼吸をする人は、口をぽかんと開けている時間が長くなる傾向があります。くれは口の周りの筋肉が緩み、だらしない口元になるだけでなく、感情が乏しい表情になってしまういます。


息を吐く面から考えると、鼻から吐くと鼻腔を通るので湿気を体の中から逃がさないで空気を出すことができます。口から吐くと湿気を逃がしてしい口が乾燥してしまいます。口の乾燥は喉も乾燥させ感染症にかかりやすいのです。


ただ、口から息を吐く方が、吐く量をコントロールしやすいというメリットはあるようです。鼻から少しずつ息を出し続けるのは慣れないとなかなか難しいです。


口で呼吸をしがちな人は、いきなり鼻で呼吸をしはじめようとするのではなく、まずは口を閉じる癖をつけることから始めると良いようです。口を閉じれば、自然と鼻で呼吸をするようになります。






これからもいろいろな話題を紹介していきます。

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